オンライン会議システムは、今やビジネスに欠かせないものになりました。画面共有を使えば、口頭だけでは伝わりにくい内容も視覚的に共有できます。
その一方で、「オンラインは発言しにくい」「疲れる」「苦手」という声もよく耳にします。何事も人によって苦手に感じるものがあるのは当然ですが、少しでもその要因を解消できればと思い、立場別に対策をまとめました。仕事柄、いつまでも苦手と言っていられないなという方は、ぜひ参考にしてください。

1対1のやり取りで感じる苦痛
まずはマンツーマンで話す場面を想定してみましょう。苦痛に感じる要因としては、雑談がしにくいことが挙げられます。
対面のときは雑談も含めて自然に進められていたのに、オンラインになると必要なことしか話せなくなる、という雰囲気を感じたことはないでしょうか。同じ場に一緒にいるときは、話し始めるタイミングを雰囲気でキャッチできますが、オンラインでは片方が話すともう片方が話しにくい(声を被せられない)ため、双方が待ちの姿勢になってしまうことが原因だと考えられます。
実際に対面なら60分かかっていた打ち合わせが、オンラインだと45分ほどで終わってしまうという経験もあります。これに関しては、遠慮せずに雑談も含めて話したいことは話すという意識を持つことをおすすめします。何も考えずに進めるとあっという間に無機質な時間になってしまうので、意識的に雑談を挟んだり、相手に「どう思いますか」と積極的に話を振ったりしてみましょう。
坂本麻紀時間短縮になってよし、と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、私は雑談も大事だと思っています。
講師・進行役として感じる苦痛と対策
自分が進行役(ファシリテーター)として、複数人の前で話す場面を想定します。このとき苦痛に感じる要因として一番大きいのは、聞き手の反応がわかりづらいことです。
話の流れについてこられているか、わかりにくいところはないか。対面の会場であれば表情や場の空気感からも伝わっていたものが、オンラインではやや掴みにくくなります。セミナー会場よりひとり一人の顔が正面から見えることで、進行役は一層表情から情報を取ろうとします。そこで、セミナーや会議を始める前に、次のことを参加者に伝えておくことをおすすめします。
- 顔出しできる人はしてください
- リアクションをしてください
「顔出しは自由です」と伝えてしまうと、出さない人の方が多くなりがちです。「出せない理由がなければ、出してください」というニュアンスで伝えると、顔出しをしてもらいやすくなります。「リアクションしてください」も、具体的な方法を周知させることで、参加者を迷わせずに済みます。人数が少なければ、決まったリアクション方法ではなく、頷きやジェスチャーで反応してもらう形でも十分です。



もちろんその会に応じて、またファシリテーターが慣れて入れば、顔を出さなくてもいい場合もありますが、ここでは苦手な方に対して提案です。
参加者にも発言してもらうことを心がけましょう。誰かのお名前を借りて、例え話に使うのも良い方法です。聞いている側は、例え話でも自分の名前を呼ばれると耳を立てるものです。オンラインで会議やセミナーを開くときは、自分自身も楽しめるように交流を図る設計を考えておくと良いでしょう。
人前で話す人は、ただのスピーカーではなく、パフォーマーだからです。この考え方については、セミナー講師が「上手い」と言われる理由とは?でも詳しく解説しています。


参加者として感じる苦痛と対策
オンラインでのセミナーや会議に参加するのは疲れる、という方に向けた対策です。
朝から夕方まで、長時間にわたるオンラインセミナーを受けたことがありますが、やたら長いセミナーはやはり疲れます。もし長時間のセミナーに参加する機会があって疲れを感じたら、時々画面をオフにして、伸びをするなどのストレッチを取り入れてみてください。ちょっとした休憩時間に立ったり座ったりと体勢を変えるだけでも、身体的な負担はかなり軽減されます。
時間の長さは参加者側ではコントロールできませんが、精神的な負荷を減らすために顔を出さない、という選択肢もあります。ただし、講師も参加者の反応を見て提供する情報を選んでいるものです。決まっているカリキュラムを大きく変えることはなくても、反応が良ければ「カリキュラムにはないけれど、有益な情報を追加で提供しよう」となる場合もあります。通常通り進むにしても、反応が良いとテンポよく進行できるので、参加者にとってもメリットしかありません。
聞き手として、話し手が話しやすい空気をつくることも大切な役割です。その場の空気は、参加者全員でつくり上げるものだからです。
オンラインで気をつけたいこと
オンラインに慣れていない人によく見られるのが、次のような特徴です。
- 声が小さい
- 画面と顔の距離感や角度が合っていない
- 相槌のタイミング
他の進行役がどのようにオンライン会議やセミナーを進めているかを見ることは、使い方や進め方の勉強になります。パソコン内蔵のマイクを使って話している場合は、もう少し声をマイクに向けて飛ばす意識を持つと聞き取りやすくなります。
画面と顔の距離感や角度については、画面を上からのぞき込むような角度になっていたり、逆にのけ反った姿勢になっていたりすることがあります。オンラインであれば、自分がどのように画面に映っているかを確認できるはずなので、聞く姿勢になっているかをチェックしておきましょう。
オンラインでは声を被せることができないため、逐一「うん、うん」「はい、はい」と声に出して相槌を打つと、相手の話を遮ってしまうことになります。話が終わるまでは、首を動かしてしっかり頷いて相槌を表現するのがおすすめです。こうした話し方全般の基本は、話し方の基本5つでも整理しています。
まとめ
オンライン会議で発言しにくい、疲れると感じる背景には、対面とは違う「間」の取りづらさや、反応の見えにくさがあります。立場ごとに次のポイントを意識してみてください。
- 1対1では、遠慮せず雑談も含めて話す
- 進行役は、顔出し・リアクションのお願いと、参加を促す工夫をする
- 参加者は、適度に体を動かし、話しやすい空気づくりに協力する
場数を踏むと、これらは自然と慣れていきます。組織全体でオンラインでのコミュニケーションの質を底上げしたいとお考えの企業様は、ぜひシュプラノートの研修メニューをご覧ください。


